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7.102015
【カンブリア宮殿】2015年7月9日・[東急グループ]圧倒的”付加価値”を生む21世紀の街づくり革命
さて、今回は「【カンブリア宮殿】2015年7月9日・[東急グループ]圧倒的”付加価値”を生む21世紀の街づくり革命」の概要をお伝えします。
経済番組として有名な「カンブリア宮殿」を見られないアナタのために、番組のまとめを私がお伝えします。
この記事を読む○分間で、あなたの「ワクテク♪(ワーキングテクニック)」は向上します。
今回の登場企業
渋谷「109」というファッションビルを知っていますか?
自由が丘を知っていますか?
代官山を知っていますか?
田園調布を知っていますか?
東急ハンズを知っていますか?
もうお分かりだと思いますが、これらはすべて「東急グループ」が仕掛けたブランドです。
えっ!?あの路線も東急だったの!?
今、ある撮影スポットが台湾の観光客に人気なのをご存知ですか?
それは「江の島電鉄・鎌倉高校前駅近くの踏切」です。
ここは、バスケアニメの金字塔「スラムダンク」のオープニングで使われていた踏切です。
江ノ電と言えば、鎌倉~藤沢を結ぶ、有名な観光路線。
この江ノ電を73年前まで運営していたのが「東急電鉄(東京急行電鉄)」なのです。
あなたは、この事実を知っていましたか??
京王電鉄
小田急電鉄
相模電鉄
京浜急行電鉄
も東急グループだったといういうから更に驚き!!!
売上高1兆670億円 従業員数2万人の大企業「東京急行電鉄」がどのように今後を見据えているのか…
その中枢を担う「東京急行電鉄株式会社」社長、野本弘文氏を迎えお話を聞きます。
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東急電鉄の取組など
東急電鉄沿線へのイメージは「お金持ちが住んでいそう」などの高級感がありますよね?
関東の住みたい街ランキングにも常連!
関東の住みたい街ランキング(2014年)でも5つもランクインしています。
1位 吉祥寺
2位 自由が丘
3位 横浜
4位 恵比寿
5位 広尾
6位 二子玉川
7位 鎌倉
8位 中目黒
9位 品川
10位 代官山
東急電鉄は、線路を敷き、そこに街をつくってきた。人口増加は鉄道利用の増加と考え、街をプロデュースしてきた経緯があります。
たまプラーザ周辺の問題
たまプラーザ駅周辺も、そんなコンセプトの基つくられた街です。丘陵地帯を開発したため、坂道が非常に多い地域に住宅地があります。あれから、30年が経過し、現在課題となっているのは「住民の高齢化」です。坂道が多いため、お年寄には住みづらい街に変貌しているのです。
この問題に対しての対策は?
たまプラーザ駅前にマンションを建設した。
・駅まで徒歩2分、屋根があり雨でも濡れることはない
・駅にはクリニックを併設
・マンションの住人は、食材の宅配サービスも利用できる
子供たちが独立した夫婦は、こちらのマンションへ引っ越し、生活しやすい環境を手に入れることができます。
そして、坂の上にあった一戸建ては、リフォームをし、若い世代が移り住むようになる…。世代交代がうまく回るように対策を講じたのです。
この取り組みについて野上社長は…
社長になった時に沿線を日本一住みたい街にしようと考えました。住みたいと思う要素は”安心で快適”が何よりも大事です。一戸建てに住んでいて子供が独立した人、坂道があって外に出なくなった人が駅の近くに住むと「快適」になる。残った家はシェアハウスにするという方法もあります。沿線住民が安心・快適に過ごすために何が必要かと考えると、多くのお客様が”住みたくなる””訪れたくなる””働きたくなる”ような街づくりが必要です。相手の立場にたって、街づくりを常に考えなければならないのです。
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沿線の人口減少への対策は?
東急電鉄では、2020年をピークに沿線人口が減少に転じると予測しています。
二子玉川での取り組み「ここでしか体験できない」
野上社長は「『ここは!』という部分が無ければ人は集まらない。そこに行かなければ見られない。感じられない。体験できないようなものが何よりも大事」だと語ります。
画像転載:http://bluestyle.livedoor.biz
写真は、二子玉川駅上空から撮影した「二子玉川ライズ」の全景です。ここは、ショッピングモールはもちろんのこと総合施設としての役割を果たしています。ここには「日本初上陸」を掲げた店舗を誘致し、「ここでなければ体験できない!」を演出しています。
二子玉川は「住みたい街」であるが「働く街」ではなかった。野上社長は「住んでよし、働いてよし、訪れてよしという三拍子そろった街づくりを目指した」と語ります。今年の8月には「楽天」が本社を二子玉川に移転するとのこと。約1万人のオフィスワーカーが二子玉川を訪れることになります。このようにして「人を誘致する」ことを目的として再開発などは行われているのです。
この取り組みについて野上社長は…
人が訪れるのは「面白いから」「心地よいから」が本質。逆に言うと「なんでもある商業施設」ではダメ。そういう場所は一般的なものになる。どこにでもあるようなものは、便利な場所で買います。今は、ワンクリックで家まで商品が届く時代。「そこに行って感じなければ!」という仕掛けがないと人の足は遠のいてしまいます。
東急の本流からは外れていた野上社長
東急不動産や東急ケーブルテレビなどを経て、東急電鉄の社長について野上氏。
東急ケーブルテレビジョン(現イッツ・コミュニケーションズ)の社長に就任した際、赤字6億5000万円の不採算部門だったとのこと。野上氏が気付いたのは「営業が外回りに出ず、会社にずっといる」という状態。なぜ外回りにでないのかを尋ねると「加入申し込みの電話がかかってくるかもしれない。お客を待つのも仕事なんです」との返答だったそうです。しかし、意識改革をし、数年後には黒字へと転換させた野上氏。
村上龍の疑問・なぜ、東急ケーブルテレビはサービスが悪かったのか?
MCの村上龍氏は二子玉川に35年住んでいる東急っ子。ケーブルテレビを利用しているが最初はサービスが悪かったらしい。それについて質問をぶつけると、野上氏は
残念ながら鉄道事業から社員が出向したので、待ちの商売になっていた。鉄道は待っていればお客様は乗ってくれる。だから、当時の東急ケーブルも見たい人が見ればいい 来てくれるはずだと”待ちの営業”が主だった。そのため、1週間に数人のお客様しかこなかった。社長に就任した際に経営会議で”こういうことをやったほうがいい”と言ってもなかなか進まなかったんです。そこで、エレベーターなどで一般社員に『あれは進んでいるか?』と聞いてみると『え?やっていいんですか?』と若い社員は言ったんです。「どうせ野本は3年も経てば本社にもどるんだろ。聞いたふりしておけばいい」というようなことも耳に入ってきました。そこから、社員全員と食事をするようになりました。400人の社員全員と1年をかけて食事をしました。そうすると、一番下の社員とのコミュニケーションを取ることになるので中間の部長たちは「部下に何を言われるかわからない」という危機感を持ち、真剣に考えるようになる。それ以降は、会議で出た話を真剣に部下に伝えるようになりました。
東急電鉄くらいの大きなグループとなると「事なかれ主義」が蔓延し、なかなか体制を修正するのは難しいですよね。
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東急沿線をどのような街にしていくのか…
現在、渋谷駅周辺を再開発しています。総工費577億円、工事期間17年の大工事です。別名「渋谷の大家」と呼ばれる東急電鉄は、どのような「仕掛け」をしようとしているのか。また、先ほども出た人口減少問題についても野上氏に聞きます。
渋谷にはIT企業を誘致し、横のつながりを提供したい
クリエーターたちは「個人企業家」がほとんどです。しかし、企業が大きくなるためには、人ひとりの力では到底達成できるものではありません。そのような要望に応えるために、東急は渋谷へIT企業を誘致し、活性化をさせていきたいと考えているようです。
村上龍の疑問・ただ誘致するだけでは実現しないのでは?
単純に渋谷へ事務所を開けるようにするだけでは実現しないのでないか?と質問する村上氏。野上氏は、
IT企業が利便性を感じなければ”渋谷”という名前だけではダメ。ホールなどの設備も作り、IT企業が交流する場所を作っていこうと考えています。
とのこと。
人口減少問題について
東急沿線に限らず人口減少は、経済において非常に危機感のある話題です。
村上龍の疑問・人口減少問題にどう立ち向かうのか?
野上氏は、こう語ります。
鉄道会社なので、どんどん人口が減ることや、そこで働く人が減ること、訪れるお客様が減ることは「衰退」を意味します。しかし、言葉は悪いかもしれませんが「回転率」が重要だと思います。回転がよくなれば人口が減っても来客数は倍になる。消費でいうと今まで一つしか持っていないなかった人が、出掛けるとオシャレしたくなるので消費にもつながる。待っているだけでは、現状維持が精いっぱいです。それを打破するためには、こういうことができるであろうとチャレンジします。しかし、チャレンジする前に対応策を考えると「やめておこう」となる。やって初めて新しい課題が見えてくる。課題が見えると解決方法が見えてくる。チャレンジすれば解決方法は見えてくるんです。
この番組から私が印象に残ったこと
先ほどの二子玉川ライズのお話ですが、通常、大型ショッピングセンターなどがつくられると地元商店街は衰退していきます。100のパイの奪い合いですからね。しかし、東急は地元商店街のために街歩きマップを作成したりと「街の活性化」もしているとのこと。ある地元のカフェでは、客数が減少するかと思いきや、二子玉川ライズがオープンしたことにより、客数は5割増しになったそうです。通常は100のパイの奪い合いですが、東急は150のパイに増やし、地域を活性化させているのです。これは、鉄道を中心に街づくりを行っている東急電鉄だからこその「力(パワー)」だと思います。
今回のカンブリア宮殿では、東急のパワーはもちろんのこと、野上氏の「待っているだけでは現状維持が精いっぱい。チャレンジすれば解決方法は見えてくる」という言葉が印象に残りました。時代は必ず変化し、その時代で新しいものが必ず出てきます。それに適応する力を持っていなければ、必ず「衰退」していきます。それを打開するために東急電鉄はチャレンジをするだと思います。私自身も現状に満足せず「チャレンジ」していこうと心に誓ったのでありました♪
それでは、最後にアントニオ猪木の引退スピーチをアナタに贈ります。
人は歩みをとめた時に、
そして挑戦をあきらめた時に
年老いていくのだと思います。
この道を行けばどうなるものか。
あやぶむなかれ。歩まずば道は無し。
踏み出せばそのひと足が道となり、
そのひと足が道となる。迷わずいけよ。
いけばわかるさ。アリガトーっっ!
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